タグに関連性求めんの、やめれ。(かわいい妹に向けて。)

やあ、かわいい妹。風邪は治った?

今日はきみにちょっとした話があるんだ。心に留めおいてほしい、ささやかな注意書きってやつだ。

まずイメージして欲しい。ここに、中肉中背の成人男性がひとりいるとする。
彼が、「ぼくはピンク色が好きだ。」と言う。

さて、そこから読み取れる情報はなんだろうか?
それは、つまり、、、、、彼がピンク色が好きだということ《だけ》。




どうだろう、ずっこけたかい。

そんなの当たり前だとおもうかな?おいおい、おちょくってんのかって?

でもさ、これじつはそんなに当たり前のことじゃないんだよ。忘れがちなことなんだけど、ここで大事なのは、彼がピンク色が好きだってこと以外、なにひとつ明確になってない、ということなんだ。

きみも目にしたことがあるだろうが、たとえば男性がピンク色のシャツを着ていたら、その事実をもとに好き勝手な推測をするひとってのが、けっこういるんだな。この世界には。
つまり、あんな格好をしてる=あいつはゲイっぽい。とかね。そんなふうな憶測を立てられることが、まあよくある。

実際のところ、(ほんとうに大事なんだけど伝わりづらいから繰り返しいうけど。)
シャツの色とその人のセクシュアリティに、関連性はない。

ピンクシャツの同性愛者もいるし、ピンクシャツのヘテロもいる。
逆に、白シャツのヘテロがいて、白シャツのゲイセクシャルも、いるよね。そりゃさ。

きみは聡明だから、わざわざこんな説明をする必要はないかもしれない。
だけど、この世界にはこういった種類の、ムダで勝手な決めつけが予想以上にあふれかえっていてね、それは時として人をどうしようもなく疲れさせるんだ。
(正直いって、お姉ちゃんはけっこうヘロヘロだ。)

きみにはどうか、こういった事柄に自覚的でいてほしい。そして、巻き込まれないように、慎重になってほしい。
この『当たり前のようになされる慣用句的憶測』以外の選択肢を知っておいて欲しいと、おねえちゃんは切に思うんだ。
この勝手な憶測は、気づかないうちに自分自身をしばりつけたりもするものだから。


最後にこの『ありふれた憶測』の一例を挙げておこう。

知っての通り、お姉ちゃんはバイセクシュアルだ。それをそとで人に話すと結構な確率で、だからそんなボーイッシュな格好なんだね!といわれるんだ。けれどもね、ボーイッシュな格好だからバイセクシュアルなんじゃないし、バイセクシュアルだからボーイッシュなんでもない。
ただわたしは、ボーイッシュな格好が心地いいと感じているだけなんだ。

きみはよく知ってるだろうが、お姉ちゃんはお菓子作りがとても好きだ。休みの日の早朝から狂ったようにクッキーを焼く姉の姿を何度となく見ただろう。
けれども、お菓子作りという一般化されたイメージでもって、女子力が高いとか、女の子っぽいとかいわれるのは、どうにもちがうんだよなあ、と毎度思っている。
女子だからお菓子を焼くんじゃない。お菓子を焼きたいから、お菓子を焼くってだけなんだ。そして甘いものが好きか嫌いは、本来性別と関係するものではない。


総括して、きみに一言でつたえるならば、タグに関連性を求めるの、やめとき。ってこと。

(やめとき、っていうよりは、「見えないタグに気をつけろ!」くらいのニュアンスなんだけど。)


あるものを、ただあるままにみること。そして、そのあとは会話を積み上げることで、知らない部分を埋めること。それがけっこう大事だし、なにより確実で、無意味に人を傷つけない方法だと、おねえちゃんはなんとなくね、感じているよ。

わたしは近々、就職して一人暮らしを始めたきみに、簡単でおいしい自炊の方法を教えてあげたいとおもう。それはきみが『女というタグをもっていて」『お料理ができると女子としての価値が上がるから』じゃなく、自炊が経済的で健康的なスキルだから。



今日伝えたかったのは、まあそんなとこだ。
『見えないタグに、気をつけろ!』




solakofiがお送りしました。






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